サイト制作には欠かせないのがサーバー。WordPressを使う場合は、仕様をしっかり確認してWordPressの動作要件を満たしているサーバーやプランを選ぶ必要があります。
サーバーの仕様の他にも、利用料金やサービス内容に違いがあるため、ひとつひとつ自分で探して確認するのはなかなか面倒な作業です。
そこでこの記事では、個人が趣味でWordPressサイトを運営するのにおススメのサーバーを紹介します。
- コストがかからない(無料~月額500円程度)
- WordPressのクイックインストール機能がついている
- その他、個人サイト運営に嬉しいサービスがある
以上の条件を満たすサーバーを5つ選びました。
無料サーバーと有料サーバーの違い
サーバーは無料と有料とでは特色が違います。簡単にまとめると以下のとおり。
無料サーバー | 有料サーバー | |
---|---|---|
利用料金 | 一切かからない | 初期費用+月々の利用料 (サービスによる) |
サイトへの広告挿入 | 挿入される場合がある CSSなどを使って隠すと規約違反になる (ユーザーから利用料を取らない代わりに広告収入を得ているため) | 一切なし |
その他 | 表示速度や使用可能容量などは有料サーバーには劣る。またサポートは薄いことが多い | プランによって、自動バックアップ、サポートなどさまざまなサービスがついてくる |
無料サーバーではお金を一切かけずにサイト運営をスタートすることができます。その代わりにサイトに広告が挿入されることがあるため、サイトの見た目のよさを損ねる場合があります。また、表示速度やその他のサービス内容では有料サーバーに劣ります。
有料サーバーでは、初期費用に加えて月々のサーバー利用料を支払う必要がありますが、広告類は一切表示されません。また、サーバーのスペックも非常によく、自動バックアップなどのサービスもいろいろ受けられます。
有料サーバーでは一般的に、12ヶ月、24ヶ月など長期の利用料を一度に支払うと、月あたりのサーバー利用料が安くなり、オトクになります。このような特典を上手に利用すれば、有料サーバーでもコストを下げることが可能です。
さらに有料サーバーでは無料お試し期間が設けられているところがほとんどで、「とりあえずサーバーを試してみて、気に入ったらお金を払おう」なんてこともできます。
まとめると、
- 手軽にやってみたい人は、無料サーバー
- 個人サイトをバリバリ使いこなしたい・安心してサイトを運営したい人は、有料サーバー
ではさっそくコストの低い順にオススメサーバーを紹介します。
無料で使える! スターサーバーフリー
スターサーバーフリーは、無料のレンタルサーバー。フリーPHP+MySQLプランでWordPressが使えます。簡単インストール機能も利用可能。
使用可能容量は2GBと、有料サーバーに比べればかなり少ないですが、個人が趣味のサイトをひとつ運営するくらいなら、足りなくなることはほぼないでしょう。
他の無料サーバーと同じように、サイトには広告が表示されますが、当該プランはスマホから閲覧したときのみの表示になります。とにかく手軽にサイトを運営したい、お金はできる限りかけたくない! という方にオススメのサーバーです。
格安だけど手厚いサービス リトルサーバー
リトルサーバーは、有料サーバーの中でもかなり格安の月額150円からWordPressが使える、とても優れたサービスです。もちろん、簡単インストール機能も使えます。
安いだけでなく、サイトのデータを自動でバックアップしてくれるサービスもついています。うっかり大事なファイルを消してしまい、サイトのエラーが修正できなくなった……なんてときも、バックアップ機能を使えばすぐにサイトを元通りにすることができます。安心ですね!
できるだけお金をかけず、けれど無料サーバーよりは良いスペックとサービスがほしい、そんな方にオススメできるサーバーです。
創作・同人サイトにやさしい Just-Size.Networks
Just-size.Networkは最安で月額210円からWordPress利用可のサーバーが使えます。
このサーバーの特筆すべきところは、成人向けコンテンツを含む創作活動ガイドラインが設けられているところです。他のレンタルサーバーにおいては、成人向けコンテンツがどこまで許容されているのかが規約にはっきりとは書かれていないことが多いのですが、Just-Size.Networkではどんなコンテンツがセーフでどんなコンテンツはアウトなのか、詳細に書かれています。
もしも成人向けのコンテンツを扱う予定があるなら、こちらのサーバーを利用すると安心できそうです。
ただし2023年3月時点で、Just-Size.Networkで使えるPHPのバージョンは、最も新しいものが7.3と、公式サポート対象外のものになっています。古いバージョンのPHPでは、WordPressプラグインやテーマが正常に動かなかったり、そもそもインストールできなかったりする可能性があります。いろいろなプラグインを試したい方、自分でWordPressをバリバリカスタマイズして運営したい方にはあまりおススメできないかもです。
個人サイトの定番! ロリポップ!
ロリポップ!は、2000年代の創作・同人系個人サイトが特に流行っていた時期から、創作者たちに親しまれていたサーバーです。
WordPressを利用する場合、最安だと月額220円~のライトプランが契約できます。値段の割にはサーバーのスペックがよく、処理が早いのが特徴です。
また、契約したときに選べるドメイン(つまり、サイトのアドレスの語尾)には可愛らしい、ちょっと変わったものが多いです。例えば、以下のようなアドレスが利用できます。
pupu.jp / boyfriend.jp / ciao.jp / oops.jp / weblike.jp / moo.jp / noor.jp / mond.jp / watson.jp / kikirara.jp / penne.jp / zombie.jp / hacca.jp / parasite.jp / tonkotsu.jp…..
このほかにも、特徴的なドメインがいろいろあって見ているだけでも楽しいです。サイトアドレスにもこだわりたい! という方には嬉しいですね。
2023年5月からは、すべてのプランで初期費用が無料に価格改定され、より利用しやすくなりました。魅力たっぷりのロリポップ!レンタルサーバー、ぜひチェックしてみてください。
手厚いサービスを受けたいなら さくらのレンタルサーバ
さくらのレンタルサーバも、昔から個人サイトだけでなく、企業サイトなどにも利用されている老舗のレンタルサーバーです。
WordPressを使うなら、最安で月額500円~のスタンダードプランになります。これまでに紹介したサービスに比べると少し月額の利用料が張りますが、そのぶんサービスは手厚いです。
個人サイトで特に嬉しいのは、モリサワフォントをサイト上で使うことができるサービスです。こういったオシャレなフォントをサイトで使うには、フォントを利用する権利を購入したりする必要がある場合が多いのですが、さくらのレンタルサーバではスタンダードプラン以上で、追加料金なしでモリサワフォントを利用することができます。設定もWordPressプラグインを使うため、カンタンです。
また、リトルサーバーと同様に自動バックアップ機能が使えるのですが、さくらのレンタルサーバでは自動ステージングという機能も使うことができます。これは現在のサイトを丸ごとコピーしてテストサーバーを構築する機能で、サイトの大幅リニューアルをしたいけど、いきなり現行のサイトをいじる前にテストしたい……というときに非常に役立ちます。
さくらのレンタルサーバでは、かなり本格的なサイト制作・運営ができるようになります。バリバリサイトを使いこなしたい方にオススメ!
自分のサイト運営スタイルに合わせたサーバー選びを!
さまざまなサーバーサービスを見てみると、サービスによって特色やできることが異なることがわかりましたね。
自分がどんなサイトを運営したいか、どんなサービスを受けたいか考えて、ぴったりのサーバーを見つけるためのヒントにしていただければ幸いです!