WordPressでは、投稿や固定ページの本文を作成するためのテキストエディタが二種類あります。
- WordPress5.0以降から標準装備になった、ブロックエディタ(Gutenberg)
- WordPress4系までの標準エディタだった、クラシックエディタ
通常、WordPress5.0以降を利用すると、自動でブロックエディタが適用されます。しかし、WordPress公式プラグイン「Classic Editor」をインストールすることで、クラシックエディタに切り替えることも可能です。
使用テーマによっては、クラシックエディタしか利用できなかったり、テーマ専用のテキストエディタがついていたりする場合もあります。
この記事では、ブロックエディタとクラシックエディタ、どちらを利用すべきかお悩みの方向けに、それぞれのエディタの特徴を紹介します。
結論としては、どちらのエディタを利用しても大きな問題はありません。好みにあったエディタを利用して、快適なサイト制作を楽しみましょう!
ブロックエディタ(Gutenberg)の特徴
ブロックエディタ(Gutenberg)は、前述したようにWordPress5.0から実装された新しいテキストエディタです。
それまで利用されていたエディタ(クラシックエディタ)ではできなかったことや不便だったことが見直され、2020年代のWebサイトのトレンドにも対応した多彩な機能が最大の特徴です。
しかしながら、シンプルで分かりやすかったクラシックエディタに比べると機能が豊富すぎて、UIが複雑になってしまったため、ブロックエディタになって逆に使いづらくなってしまったという声も多く上がっています。
とはいえ、使い方さえ理解できれば、HTMLやCSSを勉強しなくても、キレイなレイアウトが作れるので、使い方は知っておいて損はありません。
HTMLが書けなくても直感的にキレイで今どきのレイアウトが作れる
ブロックエディタの最大の特徴がこれです。
以前のテキストエディタでは、カラムなどのレイアウトを組むための機能が実装されていなかったため、記事内でカラムなどのレイアウトを利用したい場合には、自分でHTMLやCSSなどのコードを打ち込む必要がありました。
しかしブロックエディタでは、カラムや余白、ギャラリー機能など、これまでなら自分でコードを書くことが必須だったレイアウトを、カンタンな設定だけで導入できるようになりました。
サイト制作に全く詳しくない人でも直感的に好きなレイアウトが組めるよう、さまざまな機能が用意されているのがブロックエディタのよいところです。
今後も新しい機能が追加されていくことが期待できる
WordPress開発チームは、今後はブロックエディタを標準のエディタとして運用・普及していく予定です。そのため、今後もWeb制作のトレンドの移り変わりに合わせて、ブロックエディタに新しい機能をどんどん追加していくことが予想できます。
Web制作のトレンドに乗り遅れたくない、新しい機能をどんどん活用したいという方には、ブロックエディタの利用がおススメです!
多機能な代わりに、UIが複雑で慣れるまでは大変かも
ブロックエディタの難点は、多機能さゆえのUIの複雑さです。パッと一目見ただけでは、どこを触るとどんな機能が使えるのか、少し想像しづらいかもしれません。
また、WordPressがブロックエディタに移行してからそれほど年月が経っていないため、ブロックエディタのカスタマイズプラグインなどはあまり多くないのが現状です。
しかし、使い慣れてしまえばとても強い味方になってくれるのがブロックエディタです。当サイトでも、以下の記事でブロックエディタの最低限覚えてほしい使い方を画像付きで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
クラシックエディタの特徴
クラシックエディタは、WordPress4系までの標準だったエディタ。レンタルブログなどでよく見るようなシンプルかつスタンダードなUIで、初めての人でもどこに何の機能があるかわかりやすく、使いやすいことが特徴です。
2022年現在、WordPress開発チームはブロックエディタへの移行を推し進めているものの、そのの使いやすさからいまだにクラシックエディタを愛用する人は多いです。
クラシックエディタを利用するには、WordPress公式プラグイン「Classic Editor」をインストールし、有効化する必要があります。(ダッシュボードのプラグイン新規追加から検索で出てきます)
長く使われているため、拡張プラグイン等のカスタマイズが充実している
クラシックエディタは利用されている年数が長く、機能を拡張するためのプラグインやカスタマイズ方法が多く知られています。
例えば、ビジュアルエディタの機能を追加したり、使わない機能を非表示にしたりするプラグイン「Advanced Editor Tools」や、よく利用するタグをあらかじめ登録しておくことで、投稿を作成するときに数クリックでタグを呼び出すようにすることができるプラグイン「AddQuicktag」を使えば、エディタを自分好みにカスタマイズして、作業効率を上げることができます。
その他、子テーマを使ってPHP関数を記述することでカスタマイズを行う方法も、少し調べればたくさん出てきます。機能のカスタマイズ方法がたくさん知られていることは、クラシックエディタの大きな魅力です。
公式プラグインのサポートがいつまで続くか明言されていない
クラシックエディタの公式プラグインの配布ページに、以下のような記述があります。
Classic Editor は公式な WordPress プラグインであり、少なくとも2024年まで、または必要なくなるまでの間、完全にサポート・保守されます。
「必要なくなるまで」というのがいつのことを指すのかが不明ですが、WordPress開発チームはブロックエディタの普及を進めているため、いつかはクラシックエディタプラグインのサポートが終了する日が来るはずです。それは来年かもしれませんし、3年後かもしれません。
サポートが終了したからといって、すぐにプラグインが利用できなくなるというわけではありませんが、もしもあなたが「どちらのエディタでもイケそうだな」と感じているなら、ブロックエディタを利用したほうがよいでしょう。
自分に合うエディタを使ってサイト制作を楽しもう
ここまで、ブロックエディタとクラシックエディタのそれぞれの特徴を紹介しました。
- タグを使わず、直感的にレイアウトを作りたい、新しいものに慣れ親しみたいならブロックエディタ
- シンプルな機能と拡張性を楽しみたいならクラシックエディタ
自分に合ったエディタでサイト制作を楽しみましょう!